社会保険労務士法人エムケー人事コンサルティングは、1988年に古田土会計事務所在職中に、社内起業で作った社労士事務所です。当初はグループ会社のお客様向けに労働保険や社会保険の手続きを中心とした、どこにでもある普通の社労士事務所でした。
風向きが変わったのは2003年頃です。当時、「残業代の未払い問題」を抱える企業に対し、弁護士が労働者の代理人となって「残業代を請求」する、といった新たなビジネスモデル、いわゆる「サビ残ビジネス」が流行し、多くの経営者を震撼させました。時期を同じくして、労働基準監督署の調査が入って「未払い残業代の是正勧告」を受ける企業も一気に増加したのです。
調査に入られる企業の大半は中小や零細企業が多く、そもそも就業規則がない、あっても雛型をコピペしたようなものばかりで、到底会社を守れるような就業規則ではありませんでした。経営者の大半は、内容も理解しておらず、まして運用ができている会社は皆無でした。
そんな中、遂に私たちのお客様にも労働基準監督署の調査が入りました。退職した元社員から、未払い残業代の訴えがあったのです。調査の結果、是正勧告が行われ、なんと「全社員の未払い残業代」の支払いを命じられました。その額は驚くことに数千万円規模でした。
「このままではお客様の経営自体が成り立たない」
大きな衝撃と危機感を覚えました。
「私たちのお客様を守るために、何をすべきだろうか」。この急激な時代の変化に対応すべく、企業を守るための「就業規則」や「賃金規程」の作成が急務であると思い、日々奔走しました。
しかし、その間にも、弁護士を代理人として内容証明郵便が届く、労働組合に社員が加入し、街宣車が押しかけてくる。これまで経験したことのない出来事が次々とお客様の身に起こりました。とどめは、社員の大半が労働組合に加入し、未払い残業代と退職金を請求、遂にお客様の会社が廃業に追い込まれたのです。
お客様の不安と悔しさは計り知れない程でした。私自身も、もっとリスクを伝えるべきだったと申し訳なさで一杯でした。無力ながらも考えました。私たちは何のために存在するのか?
出た答えは「社労士はお客様を守る役割をもっと担うべきだ」ということ。
私たちはこれまでの事業方針を大きく変更し、「労務トラブルからお客様の企業を守る社会保険労務士事務所」として再出発を図ったのです。
現在、企業を取り巻く労務トラブルには「未払い残業代の請求」はもとより、「解雇に端を発した労務トラブル」「パワハラ」「セクハラ」などの「ハラスメントのトラブル」、さらに「メンタルへルス」に問題を抱える従業員とのトラブルなど、これまでにない労務トラブルが続々と増えています。
これらのトラブルを回避するために必要なことは何か?それはまず「最強の就業規則」で武装することです。とはいえ、就業規則を作成しただけでは不十分です。なぜなら労働法の改正が毎年のようにあり、1年前に作成した就業規則では、リスクをカバーできないことがあるからです。
しかし、最強の就業規則を装備し、かつ毎年最新の状態を維持しようとすると、数十万円のコストがかかることから、先延ばししてしまうお客様もいらっしゃいました。
「もっと気軽に導入できるサービスを作れないか」
そんなお客様の声を基に開発したのが当社の「労務サポートサービス」です。「労務サポート」という顧問契約の中で、会社を守るためのあらゆる規程を作成し、さらにメンテナンスをセットにしたサービスです。法改正に合わせて毎年、最新バージョンに更新していくため、お客様に安心して頂けると確信しました。
初期費用もなく、毎月少ない負担で利用できるこのサービスは、おかげさまで400社を超えるお客様に導入され、大変喜ばれています。費用には単に就業規則の作成・運用だけではなく、労務相談やアドバイスなどのコンサルティングサービスが含まれていることから、「とても画期的なサービスだ」と高い評価を頂いています。
「日本中の中小企業を元気にする」というグループ会社の使命感の元、2000社を超える中小企業の実態を見てまいりました。「経営計画」が攻めの戦略なら、「就業規則」は「守りの戦略」です。性善説と性悪説の両面から会社と愛する社員を守って頂きたいと強く願っております。
これからも経営の実態をしっかりと把握し、労務トラブルを未然に防ぐ就業規則の作成及び運用をわかりやすくご提案させていただきます。また万が一トラブルが起きた時は、顧問弁護士と共にお客様の会社に寄り添って解決の方法を見出していきます。
30名のスタッフ(有資格者9名)が一丸となり、全力投球でお手伝いをさせて頂きます。ぜひ、私達にご相談ください。
社会保険労務士法人 エムケー人事コンサルティング
創業者吉田由美子