【働き方改革シリーズ第2回】36協定の新様式についての変更点と記入時のポイント
2020.12.28法改正
全6回の働き方改革シリーズ、
第2回目の今回は、36協定の新様式について解説いたします。
働き方改革関連法の一環として、労働時間の上限規制が設けられました。
すでに中小企業を含め、全ての規模の企業に適用されております。
この法改正にともない、36協定届の様式が変更されています。
(中小企業は2020年4月より適用)
変更点や記入する際のポイントを記載いたします。
【 36協定新様式の変更点 】
(1)「一般条項」と「特別条項付」で様式が分かれる
(2)「上限を超えないこと」を示すチェックポイントが追加
(3)「協定の有効期間」と「対象期間」を区分して記載
(4)「1日の所定労働時間」「所定休日」が追加
(5) 特別条項に「限度時間を超えた労働時間に係る割増賃金率」の記載が必要になる
(6)「限度時間を超えて労働させる場合における手続」
「限度時間を超えて労働させる労働者に対する健康および福祉を確保するための
措置」欄の追加
【 36協定新様式を記入する際のポイント 】
36協定の起算日と給与の起算日が異なっている場合には注意が必要です。
36協定における時間外労働と、給与計算における時間外労働の集計期間にずれが
生じてしまい、管理が煩雑になってしまうからです。
36協定の起算日を給与の起算日に合わせることをお勧めしています。
「限度時間を超えて労働させる労働者に対する健康および
福祉を確保するための措置」には、以下の(1)~(10)の
措置内容の番号と、具体的な内容を記入します。
(1) 医師による面接指導の実施
(2) 深夜における1か月の労働回数制限
(3) 終業から始業までの休息時間確保(勤務間インターバル)
(4) 代償休日または特別休暇の付与
(5) 健康診断
(6) 連続休暇の取得と促進
(7) 心身の健康問題の相談窓口設置
(8) 必要に応じた配置転換
(9) 産業医などによる助言・指導や保健指導
(10)その他
健康確保措置は実態に即して運用しなければ意味がありません。
労使で十分に協議し、確実に運用できるものを選択する必要があります。
以下に、厚生労働省のHPに記載されている、36協定届の記載例のURLを
添付いたします。
◆36協定届記載例(一般条項)
https://www.mhlw.go.jp/content/000350328.pdf
◆36協定届記載例(特別条項付)
https://www.mhlw.go.jp/content/000350329.pdf