Q.36協定を締結するための労働者代表を選ぶといっても、テレワークが多く、社員が集まる機会が減っています。どのように選べば問題ないでしょうか。

2021.03.26労働時間と休日

A.36協定の労働者代表を選ぶ際、注意する事は以下の点です。

   (1) 管理監督者でない事。
   (2) 使用者(会社)の意向に基づいて選出された者でない事。
   (3) 何の協定を結ぶ代表者なのか、内容を明らかにする事。
   (4) 投票や挙手など公正な方法で選出する事。

   特に注意が必要なのが、(4)の選出方法です。
   労働者代表の選出方法が適正でないとして、
   36協定が無効となってしまう事もありますが、
   コロナ禍において、社員が集まって協議する機会を
   作る事は以前より難しくなっています。

   そこで、我々古田土会計グループでも導入している
   メールでの選出方法について具体的にご説明します。

  ○メールによる代表者の選出方法

   (1) 会社側から、以下の内容を全社員へ一斉メールで送信する。
     ・労使協定の代表者を決める事が必要になりました。
     ・代表者の候補者を募集しています。
     ・立候補する方はメールで返信してください。

   (2) 社員の中から立候補者が出た場合、
     再度、全社員に以下の内容を一斉メールで送信する。
     ・全ての立候補者の名前を掲載。
     ・立候補者の中から、1人選んでメールで投票してください。

   (2)のメールでの投票で代表者を決定し、
   その旨を社員に周知すれば、社員が集まれなくても、
   公正かつ適正に、労働者代表を選出する事が可能です。また、
    ・過半数の社員に代表者を決めることを明らかにした事。
    ・社員が立候補し、他の社員からの同意を得て選出された事。
   という適正な過程を経たという証拠にもなります。

   メールでの労働者代表選出、ぜひご活用ください。
   なお、メールでの方法は難しいという場合には、
   選出した際の議事録を作成し、保管しておく事をお勧めします。

 ○厚生労働省のHPにおいて、R3年4月からの新様式がダウンロードできます。

  https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/roudoujouken01/index.html

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