残業時間の上限規制について

2019.02.27人事ニュース

働き方改革関連法によって労働基準法が改正され、大企業は20194月から、中小企業は20204月から、残業時間に上限規制が設けられるようになりました。

 

まず大前提として、残業をしている会社は36協定の届出が必要です。今回は36協定と合わせて、法改正と残業時間の対策について解説していきます。

 

①残業をするには36協定の届出が必要

 

労働時間は労働基準法第32条で18時間、1週間40時間と定められております。原則、この労働時間を超えて労働させることはできません。

 

ただし、事業主が時間外労働に関する協定(36協定)を労使間で締結し、労働基準監督署に届出をしていれば、業務上必要な場合に上記の時間を超えて労働させることが出来ます。

 

36協定を届出た場合、1か月45時間1年360時間まで残業をすることが可能となります。(1年単位の変形労働時間制を導入している会社の場合は1か月42時間、1年320時間)

 

さらに、繁忙期や特別の事情がある場合、「特別条項」を盛り込んだ協定を結び、届出ることによって、年間6か月までは45時間を超えて残業が可能となります。

 

残業をしているにも関わらず、36協定の届出をしていない場合、労働基準法違反となり、会社に半年以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられる場合があります。

 

この、年6か月までの時間外労働が現状では青天井であり上限規制がありません。そこで、労働基準法が改正され、中小企業では20204月より上限規制が設けられます。

 

②残業時間の上限規制について

 

法改正により、残業時間の変更内容について

・年間720時間以内

・複数月平均80時間以内(2~6か月間の平均)

・単月であれば月100時間未満

上記3点の時間外労働の上限規制が設けられます。(図:.法改正の概要 参照)

これは、過去の労働判例などから、労災認定基準により26か月連続して80時間超の勤務をさせて、従業員が精神疾患等に罹患した場合には、労災認定になる可能性が高く、会社の安全配慮義務が問われます。

 

長時間労働はメンタルヘルスにも影響し、うつ病に罹患する確率が増えるリスクもあるので注意が必要です。

 

③時間労働の是正(具体的対策)

 

36協定の範囲内であっても、会社は労働者に対する安全配慮義務を負います。そこで、長時間労働にならないようにするための対策が必要になります。その対策を3点ご紹介します。

 

1)時間管理を行っていない会社は、早急 に時間管理を行い、労働時間の実態を把握すること。

 

なお、時間管理は出勤簿(手書きを含む)ではなく、タイムカード、ICカード等の客観的な記録で管理することが望ましいです。

 

2)時間外労働を承認性にしている場合も、一定の基準を設ける必要があります。承認した時間以上に残業をしている場合などは注意が必要です。

 

3)月に80時間を超過してしまう社員がいる場合には、その社員の勤務状況や、業務量を把握し、月80時間未満に労働時間を抑えられるよう、今から業務内容の改善に取り組むこと。

 

年間計画として正社員、パートタイマー等の増員等、時差出勤やシフト制度の導入など、従来の勤務形態に囚われない勤務体制を模索していくことも必要です。

 

ご相談はエムケー人事コンサルティングまでお問い合わせ下さい。

MKマガジン一覧へ戻る